【税理士コラム】フェラーリだって経費にできる

中小企業の社長様から、夢のフェラーリについてご質問をいただきました🙌

質問：

こんにちは。中小企業社長です。

色々なことが重なって今年はうっかり儲かってしまいました…思い切って夢のフェラーリを買おうと思うのですが、経費にできますか？

やっぱりまずいでしょうか…？

回答：

ご質問ありがとうございます。

商売繁盛で何よりです。夢のフェラーリ、いいですね。結論から申し上げると、上手くやれば経費にできます。

私の知人でも、メルセデスのゲレンデを経費で落としている方もいます。

ただし、税務調査で痛い目に合わないよう、しっかりとした準備が必要です。

詳しく見ていきましょう。

意外に思われる方が多いかもしれませんが、実は平成7年10月12日に国税不服審判所が「フェラーリは経費になる」と認めた事例があります。

この事例では、税務署側が2700万円のフェラーリは私用と主張したのに対して、国税不服審判所は、実際に事業に使われているとして、経費にすることは問題ないとしました。

えっ！？いいの？？

と思われた方もいらっしゃるかもしれません。採決に際して国税不服審判所は以下のように示しています。ポイントを見ていきましょう。

１．事業で利用している実態があった

車検記録から3年間で7,598㎞の走行があり、役員の通勤や支店巡回に利用されていたことが明らかでした。

２．役員に交通費を支給していなかった

社用車を利用する場合は交通費は支給しない旨の旅費規程があり、実際に支給されていませんでした。

３．個人所有の高級車は経費にしていなかった

実は社長は個人的にも高級車を3台所有していましたが、こちらについては会社の経費にはしていませんでした。

ありがたいことにフェラーリを経費にするためのポイントが丁寧に示されています。これからフェラーリを経費にする方は、この事例を参考に以下の点に注意しましょう。

① 事業での使用実態を記録する

② 旅費規程を整備して規程通りに運用する

③ 個人所有の高級車とは区別する

これに加えて「なぜフェラーリなの？」と突っ込まれたときに合理的に説明できればさらに良いですね。出張で高速道路を長距離走行することが多いからといった理由が考えられます。

ということで、フェラーリを経費にするポイントが分かりましたか？

もちろん、フェラーリに限らずポルシェやベントレーなども同じです。

しっかり準備して安全運転で楽しみましょう。

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