副業を検討されている会社員の方から、輸出ビジネスについてのご質問をいただきました👍
質問:
はじめまして。
最近、収入を増やしたいと思って副業で物販を始めようと思っています。
あるセミナーで「輸出ビジネスなら消費税の還付で確実に儲かる」と聞きました。
本当でしょうか?
回答:
ご質問ありがとうございます。
輸出ビジネスで消費税の還付が発生することは事実だと思いますが、僕の感覚ではそれを「儲け」とは呼びません。
まあ、そう思いたいならご自由にどうぞ、という感じなのですが、冷たい人と思われそうなので詳しく説明します。
まず、そもそも納める消費税の計算方法を理解しましょう。ざっくり言うと、以下の通り計算します。
これが基本的な計算式です。あなたが事業主だった場合、基本的にはこの計算式で納税額を計算します。まずはこの式を頭に叩き込みましょう。
では、国内販売と輸出では何が違うのでしょうか?
たとえば、あなたが国内でカメラ販売をする場合、下の図のように仕入先に消費税50を支払う代わりに、お客さんから消費税100を受け取ります。
ところが、あなたがカメラを輸出する場合、輸出取引には消費税は掛かりませんので、お客さんから受け取る消費税は0になってしまうのです。
ここで、冒頭の消費税の計算式に戻りましょう。
消費税の計算式
国内販売の場合
輸出取引の場合
なんと、輸出取引では納める消費税がマイナスになっています。そして、ありがたいことにこのマイナスが消費税の払い過ぎとして還付されるのです。これが消費税還付でボロ儲けのカラクリです。
なるほど!と思ったら、少し落ち着いて下の表を見てください。
ということで、僕の目にはどちらも同じに見えるのです・・・
たしかに、すでに輸出ビジネスをしている方が、消費税還付請求をしていない場合には、きっと損をしていることでしょう。
しかし、まだ何もやっていない人に「輸出ビジネスは消費税還付でボロ儲け!」と謳うセミナーの類は、よく分かっていない人がやっているか、よく分かっていない人を誘い込むためによく分かっている人がやっているか、どちらかのような気がしています。
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