最近世間を騒がせているインボイスについて、ご質問をいただきました👍
質問:
最近、インボイスという言葉をよく聞きます。知人の経営者からは「インボイスが始まるので法人化したほうがいい」と言われました。
全然意味が分からないのですが、一体、インボイスが始まると何がどうなるのですか?
回答:
ご質問ありがとうございます。
いよいよインボイスが…というニュースもあれば、インボイスなしでもOKというニュースが流れたり、このところインボイスが世間を騒がせていますね。
インボイスを理解するためには、まず消費税の仕組みを理解することが大切です。今回はインボイスの前に、消費税の仕組みを解説しますね。
はじめに、皆さんに質問です。消費税を納付しているのは一体誰でしょうか?一般の消費者でしょうか?
たしかに消費税を負担しているのは一般消費者ですが、納付しているのは消費税を受け取ったお店などの事業者です。
そして、インボイス制度は事業者が納付する消費税額を計算するときに大きな影響を与える制度です。
そこで、まずは消費税の納税額の計算方法を確認しましょう。
たとえば、売上2000万円の洋服屋さんがあったとします。このとき、洋服屋さんが納税する消費税額はいくらでしょうか?
もしかしたら2000万円の10%の200万円と思う方もいるかもしれません。
残念ながら、消費税の納税額の計算はこれほど単純ではありません。
洋服屋さんが納める消費税額は・・・
洋服屋さんは消費者であるお客さんに10,000円の洋服を販売したとき、消費税1,000円を預かっています。
一方で、仕入先から6,000円で洋服を仕入れたときには、600円の消費税を支払っています。
実は洋服屋さんが納付する消費税は自分が預かった1,000円全額ではなく、1,000円から600円を控除した400円になります。
この仕組みを仕入税額控除といいます。
下の図は、仕入税額控除のイメージです。仕入税額控除の仕組みによって、洋服屋さんは預かった1,000円全額を納めるのではなく、仕入先に支払った600円を控除した残りの400円を納めればよいことになっています。
鋭いあなたは、仕入先に支払った600円はどうなるんだ?と思うかもしれません。実は、この600円は洋服屋さんではなく、仕入先が納めることになります。洋服屋さんが400円、仕入先が600円、それぞれ納付することで、最終的には消費者が支払った1,000円全額が、納付される仕組みになっているのです。
では、インボイスが導入されると何がどう変わるのでしょうか?
次回の投稿で、この点を解説しましょう。
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