個人事業主の方から確定申告についてのご質問をいただきました👍
質問:
20代の個人事業主です。
知り合いから、確定申告すると税金が戻ってくるので、早くやったほうがいいと言われて焦っています。
税金が戻ってくるなんてことが本当にあるんでしょうか?
回答:
ご質問ありがとうございます。
税金と言われると、納めることばかりに目が行きがちですが、実は戻ってくるケースもよくあります。
今回は当事務所のフォロワーさんに該当する可能性の高いケースを取り上げて簡単に説明しましょう。
注:所得税の還付については、この投稿では説明していないケースもあります。
前提として、税金が戻ってくるためには、事前に税金を納めている必要があります。
まったく納税していないのに戻ってくる!なんていう夢のような話ではありませんので、誤解のないようにお願いします。
事前に納税している典型例は次の2つです。
①源泉徴収されている人
②予定納税している人
まず、源泉徴収されている人について見てみましょう。
源泉徴収されるのは、サラリーマンだけではありません。個人事業主の方でも、事業内容によっては、取引先から源泉徴収される場合があります。
たとえば、原稿料、デザイン料、講演料、テレビの出演料、スポーツ選手の報酬、ホステスさんの報酬などは源泉徴収の対象となっていますね。
次に予定納税している人について見てみましょう。
細かい規定には目を瞑って、ざっくり言うと、前年の申告所得税が15万円以上の人は、予定納税をしています。
予定納税では、前年の所得税の3分の1ずつを2回納税することになります。
該当する方には、6月15日までに税務署から案内が届きますので、特に何かする必要はありません。
では、源泉徴収されている人や予定納税している人は誰でも税金が戻ってくるのでしょうか?
残念ながらそうではありません。
源泉徴収や予定納税は、その年の税金を大雑把に見積もり、前払いする制度です。
このため、確定申告で実際に計算した税金が前払いした税金よりも少ない場合は、差額が戻ってくることになります。
たとえば、源泉徴収税額が20万円で、実際に計算した税金が15万円だった場合、差額の5万円が、確定申告により戻ってくることになります。
逆に源泉徴収税額10万円で、実際に計算した税金が20万の場合、差額の10万円は追加の納税が必要ですので、注意しましょう。
税金が戻ってくるかどうかは、結局のところ、人それぞれですので、安易な判断は禁物です。
ところで、忘れてはならない大切なことをお伝えしなくてはなりません。
そもそも、確定申告は税金が戻ってくるからやる、というものではありません。
どうせ戻ってこないから・・・と放置していたら、ある日突然、税務署からお手紙が届いた、なんてことにならないよう、確定申告は忘れずに行いましょう。
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