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【税理士コラム】意外と知らない超過累進税率

前回のご質問の続きで、超過累進税率についてです👍


質問:

会社員です。


この夏、独立開業する予定なのですが、今まで税金とか全然関心がなかったので、まったく分かりません・・・

基本的な税金のこと、教えてください。



回答:

前回の記事では、所得計算の仕組みについて簡単にご説明しました。


今回は、いよいよ所得税の計算についてお話しましょう。

その前に次の図をご覧ください。


これはとあるSNSで見かけた税理士法人の広告を簡単に表現したものです。この広告では次のような計算をしています。


年収1,200万円の場合

所得税 :1,200万円 × 33.0% =396万円

手残り額:1,200万円ー396万円=804万円


しかし、この計算はとんでもない誤りです。


いやいや、掛け算するのは年収じゃなくて所得でしょ。基礎控除もあれば社会保険料控除もある。会社員なら給与所得控除だってあるし、そもそも超過累進税率だから33%そのまま掛けないし…


などなどツッコミどころ満載の広告なんですが、これが税理士法人の広告というのですから、驚きもひとしおです。


こうした誤情報に惑わされないよう、基本的な考え方をしっかり押さえましょうね。


次の表をご覧ください。これは国税庁のHPに載っている所得税の計算表です。




たとえば各種控除をすべて適用後の課税所得1,200万円の場合、オレンジの箇所に該当するので所得税は以下のように計算します。


1,200万円×33%ー1,536,000円=2,424,000円


所得税は所得に応じて税率が変わるようになっていますが、税率の変わり目で急激に税負担が増えないよう調整されています。この仕組みを超過累進税率と言います。



図のように、所得税負担は少しずつ増えていくように設計されていますので、900万円を超えると損するからやめとけ!などという心配は不要です

しっかり稼いでほどほどに納税するように頑張りましょう!!



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