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【税理士コラム】経費になるけど経費にならない?

更新日:10月17日

転職して経理の仕事を始めた会社員の方から、経費についてのご質問をいただきました👍


質問:

30代会社員です。最近、転職して経理の仕事をすることになりました。職場の先輩と顧問税理士の会話を聞いていると

会計上は経費でいいけど、税務上は経費になりませんねえ

という会話がよく出てきます。


経費でいいけど経費にならないって意味が分かりません。私がバカなんでしょうか?


回答:

ご質問ありがとうございます。


転職おめでとうございます。僕も何度も転職を繰り返して、今の仕事に落ち着きました。


転職が良いのか悪いのか、答えは引退するまで分からないと思いますが、まずは今の職場でしっかりと力を発揮できるといいですね。


さて、ご質問の件に回答します。


まず、質問者さんがバカということはありませんのでご安心ください。

先輩と顧問税理士の会話を思い出してみましょう。ポイントは、会計と税務という言葉です。


質問者さんにはまだピンと来ないかもしれませんが、会計と税務は別物です。両者は考え方が異なりますので気をつけましょう。次のスライドを見てください。



さて、あなたが税務署の人だとしましょう。決算書を見たとき、どう考えるでしょうか?

性格の悪い僕は、どうすればもっとたくさんの税金を取れるんだろうか?と考えます。


税金をたくさん取るには、利益は多いほうがよい、つまり、経費は少ないほうがよいのです。


したがって、税務の世界ではどちらかといえば、経費を認めない方向でルールが作られています

交際費や役員報酬、引当金の制限は典型例です。


では、会計はどうでしょうか?


会計の世界では、決算書を見るのは株主や銀行です。あなたが株主だったとき、決算書を見て何を考えるでしょうか?性格の悪い僕は、この会社は本当にこんなに儲かっているのか?と疑ってかかります。


経営者は株をたくさん買って欲しいと思っていますので、対株主では、できるだけ利益を多く見せようとします。対銀行でも、たくさんお金を貸して欲しいと思っていますので、できるだけ儲かっているように見せようとします。


このため、会計の世界では、どちらかといえば、経費や損失を多めに(早めに)計上し、利益が少なくなるようなルールになっています。典型例は引当金です。


このように、会計では経費を多めに(早めに)計上するルールがあり、税務では経費を認めにくいルールがあるため、「会計上は経費になっても、税務上は経費にならない」という事態が発生します。


僕もはじめてこの世界に足を踏み入れたときは、会計と税務のルールが違うということに、もの凄く違和感がありました。


質問者さんも、まずは会計と税務ではルールが違うということを理解しましょう。


大切なことは大原則を抑えることです。そのほうが、闇雲に細かい規定を覚えるよりも、成長への近道だと思います。



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